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ルート案内

■全行程:約16.0㎞ ■所要時間:約7時間

※距離・標高は目安です。所要時間は歩幅・スピード、天候等により大きく変わりますので予めご了承ください。

【A】漉磯口(すくいそぐち)
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付近に舗装道路が通っています。

【B】大釜崎
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漉磯口から自然歩道が整備されています。

【C】小屋鳥海岸
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付近に舗装道路が通っています。

【D】荒神社・荒神海水浴場(あらがみ)
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付近に舗装道路が通っています。駐車場あり

体験レポート

案内役中嶋 康文さん

アウトドアブランドEFRICA(エフリカ)代表。長年釣りメーカーのプロスタッフとして活動。キャンプ、登山などアウトドアフィールドでの経験も多い。みちのく潮風トレイルは約30%踏破。現在は宮古市にギャラリー兼事務所を構え、釣竿、アウトドア製品の開発や、釣り、キャンプのガイド業などを営む。

EFRICA gallery
岩手県宮古市保久田8-20
TEL.050-3635-2070
HP https://www.efrica.jp/

2日間に分けて、
ゆったり歩くのもおすすめ。

私からは漉磯口~小谷鳥~荒神コースを紹介します。全長は約16キロ。このコースのちょうど中心に位置する小谷鳥を起点とし、漉磯口~小谷鳥、小谷鳥~荒神海水浴場と2日間に分けて歩きました。所要時間は漉磯口~小谷鳥区間が3時間15分、小谷鳥~荒神海水浴場区間が3時間半。休憩や撮影の時間を入れながらの標準~ゆったりペースです。どちらのコースもスタート、ゴール地点が反対になれば所要時間に多少の+αがあるかと思います。船越半島は登山、峠越えの難関もある歩き応えのある区間となります。

【漉磯口~小谷鳥区間】
釣り人には有名な岩場エリア

この区間は私自身、磯釣り目的で年に数回通っています。ロックフィッシュと呼ばれるアイナメ、ソイや冬季のナメタガレイ狙いの釣り人には有名なエリアです。漉磯口からエントリーの場合、歩き始めから下りが1キロほど続きます。したがって、漉磯口への戻りルートは最後がきつめの上り勾配。釣り人の中では行きはヨイヨイ帰りはなんとやら・・・と言われています。

漉磯口 ここよりエントリー

自然歩道から圧巻の巨木を眺める

漉磯口を出発し大釜崎へと向かうトレイルの道中は流れる小渓流を渡る箇所や軽い段差を乗り越えて進む自然歩道が続きます。潮風トレイルの醍醐味とも言える、野鳥の声、木立の隙間から望む太平洋。まさに大自然。目の前に現れるアカマツ、ブナ、ケヤキの巨木は圧巻です。自然の中に身をおくことでいつもより感受性も豊かになります。

ホトトギス(山野草)

海のクレパス“大釜崎”へ

秋~冬は落葉した木々越しに南北に連なるダイナミックな岸壁群や、入り組んだリアス式の半島が重なって見えることも。大釜崎は船越半島の東南に位置し、高さ150mの垂直に切り立った断崖と、大きな岩礁に挟まれた水道があることから”海のクレバス”とも呼ばれています。遊漁船等で海から眺めることもできる船越半島を象徴する景観のひとつです。

ブルーのテープを目印に進む

太平洋を左手に林道を下り、
小谷鳥漁港で休憩。

大釜崎を抜けると小谷鳥へ下る林道に合流。2キロほど進むとゴール地点の小谷鳥漁港に到着です。小谷鳥漁港は山田町では唯一、湾側ではなく外海側に面した漁港です。震災や台風の影響で被害を受けましたが、現在では復旧されており、トレイル中の休憩場所としてもおすすめです。

大槌方面(南側)。リアス海岸の半島が続く

【小谷鳥~荒神海水浴場】
冒険心をくすぐる林道~白砂の海辺コース

小谷鳥漁港からスタート。まずは牛転峠の林道へ。整備された林道で車が通行した轍に沿って進みます。緩やかな坂を上ること3キロ、荒神海水浴場への分岐の道標が現れます。ここからは急に道幅も狭くなり、目の前には急な階段。まさに冒険の始まりといった感じです。

下った先には美しい浜が

クモの巣をかき分けワイルドな道を歩く

私が歩いたのは残暑厳しい9月。左右から伸びる草木はまだまだ勢いがあり、トンネル状になったワイルドな道。片手に木の棒を持ち、クモの巣を払いながら前進しました。目的が釣りであればクモの巣は先行者がいないうれしい知らせとなるのですが、ことトレイルとなると厄介ものです。アカマツ、コナラ、クリ、イタヤカエデなどの木々に囲まれる林が続きます。

鉄ハシゴも出現!

鉄ハシゴ等、アトラクション連続、
素晴らしいパノラマも

馬の背になるところでは左右に船越湾、小谷鳥の眺望。潮風が通り抜けます。305mの最高点を境に下りとなりますが、依然として道幅は狭く、岩の地面、倒木越え、鉄ハシゴなどのアトラクションの連続です。しかしながら、苦労して進む先には開けたスポットも点在し、眼下の素晴らしいパノラマをカメラにおさめることができます。

眼下に船越湾、奥は北上山地

亜熱帯植物が自生する
無人島「タブの大島」を眺める

下りきるとこの区間最大の目玉である沖にタブの大島を望む海岸へ出ます。タブの大島は船越半島の南端から南東海上800mの所にある周囲2kmほどの無人島です。亜熱帯植物のタブノキが自生しており、自生地としては北限の場所となります。この海岸で休憩しながらゆっくり海を眺めるのもいいでしょう。(※海況によっては危険なエリアとなりますので事前に波高や天候のチェックが必要です。)

無人島・タブの大島を望む
タブの大島を左手に海岸を歩く

白い砂浜が美しい
荒神海水浴場

ここからゴールの荒神までは2キロほど。道脇にも自生するタブノキを観察しながら進みます。最後は整備された林道を通り、抜けた先には荒神海水浴場の開けた景色が待っています。船越半島の最南端に位置し、白い砂浜がとても綺麗な海水浴場。すぐそばには荒神社があり、奥には先人からの言い伝えのある力神石があります。

夏には海水浴客で賑わう荒神海水浴場

守りたい変わらぬ景色

三陸海岸は概ね宮古市を境として北部は陸地が大きく隆起した海岸段丘、南部は海岸線が入り組んだリアス式海岸となっています。その特徴的な地形は長い年月をかけて形成されており、地質学的価値から三陸ジオパークとして認定されています。山田湾は湾口を北に向けた周囲約30kmのほぼ円形で、湾を守るように船越半島が突き出ており、山田湾から船越半島一周する山田コースを歩く中でもリアス式の地形が見てとれます。穏やかな湾内にはシンボルのオランダ島、ホタテ、カキの養殖棚。半島には時代を超え、変わらずにそこにある自然が残っています。

船越半島と言えば・・・小学生の時に読んだ“帰らぬオオワシ”という児童書が思い出されます。同書は船越半島に生きる人々の生活史の記録とともに、現在でも抱える自然と人の問題に触れています。自然との共生というテーマについて初めて考えた本でした。そんなことを思いながら歩いた道中、ヤマドリに遇い、シカやクマの痕跡などもありました。野生の動物たちのテリトリーに我々がお邪魔している感覚。境界線であり接点となる自然の中を歩く貴重な体験でした。身近でありながら、一歩踏み出さないと経験できないことばかりです。先人やコースの整備に携わる多くの方々の努力があり、今現在この道を歩けることに感謝しています。

クマ鈴と火薬鉄砲で対策
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その他 おすすめルート

学校の遠足登山など、地元で親しまれている「クジラサン」。頂上からの絶景を目指す。

■案内役 佐藤 博子さん(山田町観光協会スタッフ)
■ルート 陸中海岸青少年の家~鯨山頂上~浪板海岸駅
■レベル 初級者可(中級者以上同行)

詳しいリポートはこちら

海抜ゼロ登山で人気の東北百名山「霞露ヶ岳」。歴史の神秘と大自然の造形を体感する。

■案内役 中島 崇さん(元・山田町地域おこし協力隊スタッフ)
■ルート きのこのいえ~霞露ヶ岳参道口~霞露ヶ岳山頂~漉磯海岸
■レベル 初級者可

詳しいリポートはこちら
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